洗濯機は、縦型全自動、縦型洗濯乾燥機、ドラム式洗濯乾燥機に大きく分けられます。さらに洗濯容量、乾燥方式、本体サイズ、自動投入、お手入れ方法などが異なるため、メーカーや価格だけで選ぶと、設置できない、乾燥容量が足りない、必要のない機能へ予算を使うといった失敗につながります。
最初に決めたいのは、洗濯だけできればよいか、洗濯から乾燥まで毎日任せたいかです。そのうえで人数と洗濯頻度から容量を決め、設置場所、搬入経路、お手入れまで確認すると候補を絞りやすくなります。
この記事では、洗濯機の主な種類と、容量、乾燥方式、設置寸法、運転音、便利機能、お手入れの確認点を順に紹介します。
選び方を確認して具体的な候補を探したい方は、洗濯機おすすめ5選をご覧ください。
最初に確認したい洗濯機の選び方
| 暮らし方・希望 | 向くタイプ | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 洗濯後は外や室内へ干す | 縦型全自動 | 容量、水量、運転時間、設置幅 |
| 縦型の使い方を保ち、乾燥も使いたい | 縦型洗濯乾燥機 | 乾燥容量、乾燥方式、電力量 |
| 洗濯から乾燥まで毎日任せたい | ドラム式洗濯乾燥機 | ヒートポンプ、乾燥時間、ドア方向 |
| 一人・二人暮らしで毎日洗う | 5~7kgが目安 | まとめ洗い、大物洗いの頻度 |
| 4人家族で毎日洗う | 8kg以上が目安 | シーツ、制服、週末のまとめ洗い |
| 洗剤を毎回量りたくない | 自動投入付き | タンク数、補充、洗浄方法 |
高機能な機種ほどすべての家庭で使いやすいとは限りません。乾燥を使わない家庭なら、縦型全自動へ予算を集中させたほうが、容量や静音性を確保しやすい場合があります。
縦型全自動洗濯機
縦型全自動洗濯機は、上向きの洗濯槽へ衣類と水を入れ、底のパルセーターによるかくはん水流でもみ洗いするタイプです。洗い・すすぎ・脱水まで自動で行い、終了後は衣類を取り出して干します。
5~7kgの小型モデルから10kg以上の大容量モデルまで選択肢が多く、乾燥機能を省いた機種は購入価格を抑えやすいことが特徴です。泥などの固形汚れを落としたい家庭や、洗濯後に外干し・室内干しをする家庭に向きます。
一方で、ドラム式より多くの水を使う傾向があり、かくはんによって衣類が絡みやすい面があります。からみほぐし、低騒音インバーター、穴なし槽、部屋干し用の長時間脱水など、必要な機能を確認しましょう。
縦型洗濯乾燥機
縦型洗濯乾燥機は、縦型の洗い方にヒーター乾燥などを組み合わせたタイプです。洗濯槽を上から使う操作に慣れていて、雨の日や急ぎの衣類だけ乾燥したい家庭に向きます。
洗濯容量より乾燥容量が小さいため、洗える量をそのまま全部乾かせるとは限りません。たとえば洗濯10kg・乾燥5kgなら、10kgを洗った後に半分程度へ減らして乾燥するか、最初から5kg以内で運転する必要があります。
縦型は衣類が槽へ張り付きやすく、ドラム式のように衣類を大きく持ち上げて落とす空間も限られます。乾燥を毎日使うなら、所要時間、消費電力量、しわ、乾燥フィルターの手入れを確認してください。
ドラム式洗濯乾燥機
ドラム式は、横または斜め向きの槽を回転させ、衣類を持ち上げて落とす「たたき洗い」を基本とします。少ない水で洗いやすく、衣類の絡みやこすれを抑えやすいことが特徴です。
洗濯から乾燥まで自動で行いやすく、干す・取り込む作業を減らしたい家庭に向きます。共働き、花粉や雨で外干ししにくい家庭、タオルや普段着を毎日乾燥する家庭では、価格差に見合う時短効果を得やすいでしょう。
本体は縦型より奥行が大きい機種が多く、前方にドアを開く空間が必要です。左開きと右開きがあるため、壁、洗面台、浴室の位置に合わせます。投入口が低い機種では、衣類の出し入れでかがむ姿勢も確認してください。
二槽式洗濯機
二槽式は、洗濯槽と脱水槽が分かれたタイプです。洗い、すすぎ、脱水の間に衣類を移す必要がありますが、水や運転時間を自分で調整しやすく、作業着、泥汚れ、汚れの強い衣類を分けて洗いたい環境で使われます。
一般家庭の主力は全自動洗濯機ですが、洗い方を細かく管理したい場合や、屋内外の作業場用には候補になります。設置場所の給排水条件と、本体を操作する手間を確認して選びましょう。
容量は人数と洗濯頻度で選ぶ
洗濯物は1人1日あたり約1.5kgが目安です。毎日洗うなら「1.5kg×人数」を基準にし、シーツ、タオル、着替えが増える日を考えて1kg以上の余裕を持たせると使いやすくなります。
| 人数・使い方 | 容量の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 1人・毎日洗う | 5~6kg | 普段着中心。まとめ洗いなら7kgも候補 |
| 1~2人・数日分をまとめる | 7kg前後 | タオルやシーツ分の余裕を確保 |
| 3人・毎日洗う | 7~8kg以上 | 着替えや大物の量で調整 |
| 4人・毎日洗う | 8kg以上 | 制服や週末のまとめ洗いなら10kgも候補 |
| 5人以上・洗濯物が多い | 10~12kg以上 | 1回で洗う量と大物洗いを優先 |
容量表示は乾いた規定の布を洗える上限です。厚手の衣類、毛布、洗濯ネットに入れた衣類は、重さが上限以内でも詰め込みすぎになる場合があります。毛布や布団は、対応する種類・重さ・サイズを機種ごとに確認してください。
洗濯容量と乾燥容量は別に確認する
洗濯乾燥機では、洗濯・脱水容量と乾燥容量が別に表示されます。洗濯12kg・乾燥6kgの機種で12kgを洗い、そのまま12kgを乾燥することはできません。
毎日洗濯から乾燥まで運転するなら、洗濯容量よりも「1回で乾かしたい衣類が乾燥容量以内か」を優先します。家族全員分を乾燥できない場合、乾燥する衣類だけ分けるか、2回に分ける必要があります。
タオル、下着、普段着だけ乾燥し、シャツやおしゃれ着を干す使い方なら、乾燥容量が洗濯容量より小さくても運用できます。洗濯物を分ける作業まで含めて考えましょう。
ヒートポンプ式とヒーター式の違い
ヒートポンプ式
ヒートポンプ式は、湿った空気を除湿し、乾いた温風を循環させて衣類を乾かします。ヒーター式より消費電力量を抑えやすく、比較的低い温度で乾かすため、衣類の縮みや傷みを抑えやすい方式です。
乾燥を毎日使い、ランニングコストと仕上がりを重視する家庭に向きます。本体価格は高くなりやすいため、購入費と使用頻度の両方から判断します。
ヒーター式
ヒーター式は、ヒーターで温めた風を使って乾かします。排気タイプと、水を使って湿気を冷却する水冷・除湿タイプなどがあり、方式によって周囲の湿度、使用水量、乾燥中のドア開閉条件が異なります。
ヒートポンプ式より本体価格を抑えやすい機種がありますが、乾燥時の消費電力量が大きくなりやすい点を確認します。乾燥を時々使うのか、毎日使うのかで優先順位が変わります。
風乾燥・送風乾燥
縦型全自動洗濯機にある風乾燥や送風乾燥は、槽を回して風を当て、水分を飛ばす簡易機能です。部屋干し時間の短縮や化繊衣類に使えますが、ヒーターやヒートポンプによる完全乾燥とは異なります。
「槽乾燥」は洗濯槽の湿気を減らすお手入れ機能で、衣類を乾かす機能ではありません。名称が似ているため、対応容量と用途を仕様表で確認してください。
設置場所と搬入経路を先に測る
洗濯機は容量や機能より先に、設置できるかを確認します。カタログの本体幅だけでなく、給排水ホースを含む外形寸法、壁との間隔、ふたやドアを開く空間が必要です。
- 防水パンの内寸と縁の高さ
- 排水口の位置と排水ホースの方向
- 蛇口の高さと給水ホースの接続
- 縦型のふたを開く上部空間
- ドラム式のドアを開く前方空間と開き方向
- コンセントとアース端子の位置
- 玄関、廊下、階段、曲がり角、洗面所入口の幅
ドラム式は本体が防水パンへ収まっても、前方の通路をドアがふさいだり、壁とドアが干渉したりする場合があります。縦型はふたの上に棚があると全開にできません。販売店の設置見積もりを利用できる場合は、写真と実測値を用意しましょう。
洗浄方式は汚れと衣類で選ぶ
縦型は水をため、パルセーターのかくはん水流でもみ洗いする方式です。衣類同士をこすり合わせるため泥などの固形汚れに向きますが、衣類の絡みやこすれが増えやすい傾向があります。
ドラム式は少ない水で高濃度の洗剤液を作り、衣類を持ち上げて落とすたたき洗いが基本です。皮脂汚れに向き、衣類の絡みや傷みを抑えやすい一方、少ない水で洗うため、色移りやタオルのゴワつきが気になる場合があります。
実際の洗浄力は、温水、予洗い、つけおき、洗剤、衣類量にも左右されます。子どもの泥汚れ、作業着、皮脂、おしゃれ着など、自宅で落としたい汚れに合うコースを確認してください。
標準使用水量・消費電力量・時間を比べる
本体価格だけでなく、標準使用水量、消費電力量、標準運転時間を確認します。同じ容量でも、穴なし槽やインバーター、すすぎ方法によって数値が異なります。
洗濯だけの電気代は機種間で大きな差にならなくても、水量と乾燥時の電力量は使用頻度によって積み重なります。乾燥を毎日使う場合は「洗濯時」ではなく「洗濯~乾燥時」の数値で比べてください。
時短コースは、表示される最短時間だけでなく対応容量を確認します。約10分でも1kgまでの機種と2.5kgまでの機種では、使い方が異なります。強い汚れや丁寧なすすぎが必要な衣類には標準コースを使いましょう。
運転音は洗い・脱水・乾燥を分けて見る
運転音は、洗い、脱水、乾燥でそれぞれ異なります。縦型では脱水、洗濯乾燥機では乾燥が長時間続くため、集合住宅や夜間使用では該当する数値を確認します。
低騒音モデルでも、衣類の片寄り、水平でない設置、床の強度、排水音によって体感は変わります。洗濯機を水平に設置し、脚の浮きや本体のがたつきをなくすことも重要です。
便利機能は毎日使うものを優先する
洗剤・柔軟剤の自動投入
自動投入は、タンクへまとめて補充し、衣類量に合わせて洗剤や柔軟剤を投入します。毎回量る手間を減らせますが、タンクの補充、銘柄変更時の洗浄、経路のお手入れが必要です。おしゃれ着洗剤や漂白剤など、3種類目を入れられる機種もあります。
温水洗浄
温水洗浄は、水温を上げて皮脂汚れ、黄ばみ、においなどへ対応します。温度と容量、対応する衣類、運転時間はコースによって異なります。色落ちや縮みが心配な衣類には使えない場合があります。
スマートフォン連携
アプリ対応機種では、外出先から運転予約を変更したり、コースを追加したり、運転終了やお手入れ時期の通知を受けたりできます。利用するWi-Fi帯域、アカウント登録、対応OS、アプリなしで使える機能も確認します。
自動槽洗浄・乾燥フィルター自動清掃
自動槽洗浄は、洗濯中や脱水時の水を利用して槽の見えない部分を洗います。乾燥フィルターの自動清掃は、乾燥時のほこりをまとめて別の場所へ送る方式などがあり、人が掃除する場所と頻度は機種ごとに異なります。
お手入れする場所を確認する
| 場所 | 確認する内容 |
|---|---|
| 糸くずフィルター | 外し方、ごみの捨てやすさ、水洗い |
| 洗剤・柔軟剤投入口 | 取り外し、タンクと経路の洗浄 |
| 排水フィルター | ドラム式のごみ除去頻度、排水方法 |
| 乾燥フィルター | 毎回清掃か、自動清掃後のごみ捨てか |
| ドアパッキン | 糸くず、水滴、異物の拭き取り |
| 洗濯槽 | 槽乾燥、短時間槽洗浄、本格槽洗浄 |
| 給排水 | 給水フィルター、排水口、ホース |
「お手入れ不要」と受け取れる表現があっても、洗濯機全体の清掃がなくなるわけではありません。自動清掃されたごみがどこへ集まり、最終的に何を人が捨てるのかまで確認してください。
暮らし方別の選び方
一人暮らし・二人暮らし
毎日洗うなら5~6kg、数日分やシーツもまとめるなら7kg前後が候補です。防水パンと通路が狭い住宅では、外形寸法とふたの開閉を優先します。外干しや室内干しをするなら縦型全自動、干す作業を減らしたいならコンパクトドラムも検討できます。
子どものいる家庭
人数分に1kg以上の余裕を持たせ、泥汚れ、制服、タオル、シーツを洗える容量を選びます。縦型の強洗浄・つけおきや、ドラム式の温水コースも候補です。洗剤自動投入があると、洗濯回数が多い家庭の計量作業を減らせます。
共働き・外干ししにくい家庭
洗濯から乾燥まで毎日任せるなら、ヒートポンプ式ドラムを中心に乾燥容量と所要時間を確認します。乾燥フィルター、排水フィルター、ドアパッキンの手入れ方法も、使用頻度と同じくらい重要です。
設置場所が狭い家庭
小型の縦型を基本に、ボディ幅だけでなくホース込みの幅・奥行・高さを比べます。ドラム式を希望する場合は、コンパクトモデルでも前方のドア開閉と搬入経路を確認してください。
候補が絞れたら機種を比較する
必要なタイプと容量が決まったら、価格帯と用途が近い機種同士を比較します。すべての数値を一度に見るより、設置、乾燥、お手入れ、時短など、自分が重視する条件から選ぶほうが判断しやすくなります。
7kg縦型洗濯機を比較する
- シャープ ES-GV7Kと東芝 AW-7GM4を比較
- 東芝 AW-7GM4とハイセンス HW-K70Lを比較
- パナソニック NA-F7PB5とハイセンス HW-K70Lを比較
- シャープ ES-GV7Kとパナソニック NA-F7PB5を比較
- パナソニック NA-F7PB5と東芝 AW-7GM4を比較
大容量縦型・ドラム式を比較する
- パナソニック NA-FA10K5と日立 BW-X100Pを比較
- シャープ ES-X12Cとパナソニック NA-LX127ELを比較
- パナソニック NA-LX129ELと日立 BD-STX130MLを比較
購入前のチェックリスト
- 洗濯だけか、洗濯から乾燥まで任せるか決めた
- 人数と洗濯頻度から洗濯容量を決めた
- 1回で乾かす量が乾燥容量以内に収まる
- ヒートポンプ、ヒーター、風乾燥の違いを確認した
- 防水パン、蛇口、排水口、上部・前方空間を測った
- 搬入経路とドアの開き方向を確認した
- 水量、電力量、運転時間、運転音を比べた
- 糸くず・排水・乾燥フィルターの手入れを確認した
- 配送、設置、回収、保証を含む総額を確認した
- 交換部品とメーカーサポートを確認した
まとめ
洗濯機は、干して使うなら縦型全自動、縦型の操作で乾燥も使いたいなら縦型洗濯乾燥機、洗濯から乾燥まで毎日任せたいならドラム式洗濯乾燥機が基本の選択肢です。
最初に乾燥の必要性を決め、次に人数と頻度から容量を選び、最後に設置寸法・搬入・お手入れを確認してください。機能や価格から選び始めるより、自宅で使えるタイプを先に絞ることで失敗を減らせます。
自分に必要なタイプが分かったら、洗濯機おすすめ5選から暮らし方に合う候補を探し、最後に比較記事で具体的な違いを確認しましょう。